無き世界に In a World Without Love
〜中国自動車道中1少女手錠放置死事件〜

第三章「ロスト・ハイウェイ」

妄想:西田三郎

■2005/01/31 (月) 愛無き世界に(第三章) 〜ロスト・ハイウェイ〜 13

「ここから払うとくからな」

※この物語は、実話をもとにしたフィクションです。9割8分くらいまでが妄想です。

 ナナ子さんのマイケル・モンローもかくやと思われるシャウトっぷりに、はじめてククケンはドン引きしました。さっきスプレーを掛けた直後の様子とはレベルが違います。
 
 “おいおい、これじゃあおれは変態鬼畜強姦魔やないか”と、すでに変態鬼畜強姦魔であるところのククケンはここにきてはじめて罪悪感、といいますか危険の予感を感じ、これからもナナ子さんを朝までさらにハレンチに、さらに加虐的にベロンネロンするつもりではあったのですが、それをここで諦めることにしました。

 「判った判った。もうギャアギャア騒ぐな。今日はこのへんで勘弁しといたるわ
 
 と池野めだかのような台詞を吐いたククケンは、ナナ子さんから奪い戻した彼女の黒色ポーチを開けます。その中に入っていたお財布に、30,000円近い現金が入っていることは確認済みでした。30,000で援交しようっていうギャルの所持金としては結構な金額です。
 
 どこまでこのククケンというキャラクターが腐っているかということの表れですが、ククケンは、ナナ子さんに援交代として支払うことを約束していた30,000円を、端から支払う気がありませんでした。かようにしてナナ子さんをホテルの部屋にてオールで弄んだ後、そのまま部屋に置き去りにするつもりだったのです。
 
 ですので、ククケンはホテル代くらいは自分で支払うことは考えていたものの、ナナ子さんの所持金が案外多かったため、このレイプ部屋の部屋代までナナ子さんのお財布から支払うことにしたのです。
 
 仮にもこの連載がじゃーなりすてぃっくな側面を鼻クソほども持っているとするなら、描写はあくまで中立的に、公平を期してなされねばならぬところですが、こうした行動様式に対して私見に基づく評価を敢えて行うとするのであれば、ククケンは本物のブタ野郎でした。
 
 <つづく>


■2005/02/01 (火) 愛無き世界に(第三章) 〜ロスト・ハイウェイ〜 14

「ゲッタウェイ」

※この物語は、実話をもとにしたフィクションです。9割8分くらいまでが妄想です。

 とりあえずナナ子さんを泣きやませ、ナナ子さんの所持金からテルホ代を支払ったククケンでしたが、ガレージに出たその時でした。
 
 ナナ子さんが泣き叫びながら隣のモーテルのガレージに入ってきた別の車に助けを呼んだのです
 
 これにはさすがのククケンもキンタマが縮み上がる思いをしました。
 これから熱く一発キめようとモーテルに車を乗り入れたカップルもさぞブッたまげたことでしょう。涙と鼻水でグジョグジョになった少女が、いきなり駆け寄ったきたのですから。
 ヤバい!!
 ククケンは愛車に飛び乗ると、その場から脱兎のごとく遁走しました。
 ナナ子さんは、ようやく地獄の恐怖から逃れることができました。
 しかしその心を恐怖の世界に置き去りにしたまま。
 
 ドライブインから逃げる「ゲッタウェイ」のスティーヴ・マックイーンのような心境だったククケンでしたが、モーテルから遠く離れて落ち着きを取り戻したその時、自分がナナ子さんの所持品である黒色ナイロンポーチを持ってきていることに気づきました。
 …あれまあ、窃盗までしちゃったよ、と思ったククケンでしたが、女子校生に催涙スプレーをかけて手錠で拘束、陵辱するような男です。
 さっきまで自分がやってきたことに比べれば、そんなことは微細なことでした。
 ククケンは無事逃げおおせてから、ナナ子さんのお財布に入っていたお金からテルホ代を支払った残り25,000円くらいのお金を消費しました…ってのも援交などのために。また、同じくポーチに入っていた新品のプリケードカードも消費しました。
 
 ククケンは毛ジラミほども罪悪感など抱いてませんでした。
 自分が死ぬほど怖い目に遭わせたナナ子さんが受けた、心の傷など思いも寄りません。
 
 “どーせ援交なんかするサカリのついたエロガキなんやろ。怖い目に遭ったからって、一体誰がそんなもんに同情するかい。どーせ警察に届け出ることもせんやろう”
 …これがククケンの考えでした。まあ、世間一般の常識的な考えと大差ありません
 
 <つづく>




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