今晩中にできる女 作:西田三郎

■チェックイン


 

 タクシー代はバタやんが払った。
 あたしは二人に両脇を抱えられるようにして、ホテル街を歩いた。さっき飲んだビールで酔っぱらっていたし、タクシーの中で散々ふたりがかりでおっぱいは揉まれるし、チャックは降ろされそうになるし、Tシャツの中に手を入れられそうになるしで、へろへろになっていたからだ。
 しばらくホテル街を歩いた。
 何組ものカップルとすれちがった。
 あたしよりずっと若い楽しそうなカップルもいたし、ずっと歳でこそこそとラブホテルに入っていく不倫っぽいのも居た。あたしたちみたいに、3人連れは居なかった
 「ここにすっかね」倉本さんが白い壁のホテルを指さした。
 壁に大きなサンタクロースの作り物が、壁をよじ登るような格好で取り付けてある。
 屋上にあるネオンがチカチカと輝いていた。あたしがぼんやりとそれを見上げていると、倉本さんとバタやんに押し込まれるようにしてホテルに連れ込まれていた。
 ロビーで、若い大学生みたいなカップルと鉢合わせた。二人は今部屋から出てきたところみたいだった。男の子は長身でかっこいい人で、女の子はあたしよりずっと背が高くて、細くて、美人だった。髪の毛もお金を掛けてきれいにしていて、あたしはなんだか恥ずかしくなって目を伏せた。そのカップルもあたしたちが3人なのを見ると、一瞬ぎょっとしたみたいで、あたしたちとは目を合わさないようにして、そそくさとホテルを出ていってしまった。
 「いいねえ、若いって」倉本さんが、バタやんに言った。
 「そうだねえ、幸せそうで」バタやんが言った。「敬子ちゃんも、よく来るの?ラブホテル」
 「え…?」あたしはぼんやり答えた。「…まあ」
 そういえば、ラブホテルに入るのは久しぶりだ。今年の頭に来たのが最後だろうか。誰と来たのかは思い出せない。でも、こんなふうに3人で来るのははじめてだった。
 このラブホテルはフロントに人が居ないタイプのホテルだった。
 壁にいろんな部屋の写真を貼ったパネルがあった。
 「適当でいいよね」倉本さんは特に迷う様子もなく、開いている部屋のボタンを押した。ジュースの自動販売機みたいに部屋の鍵が出てきた。
 3人でエレベータに載った。
 いきなり、バタやんが抱きついてきてキスしてきた。舌を入れられる。バタやんのキスは、まるでわざと涎を流し込んでくるみたいだった。

 後ろに立っていた倉本さんがあたしの胸を鷲掴みにする。
 あっという間に、Tシャツに手を突っ込まれてブラジャーのホックを外された
 バタやんはあたしのジーンズの前を開いた
 ほんの数十秒だったけど、二人ともかなり素早かった。あとちょっとで部屋なのに、この人たち、よっぽど興奮してんだなあ、と思った。でも、二人も男のひとがあたしに対してこんなに興奮してるってことを思うと、なんだがドキドキした
 エレベータのドアが開いて、あたしは二人に担ぎ出されるみたいにしてエレベータを出た。部屋はエレベータを出てすぐだった。バタやんがドアを開けると、倉本さんがあたしを突き飛ばすようにして部屋に入れた。
 「ほら、奥、奥。」倉本さんはそういいいながらあたしの背中を押した。
 あたしは酔ってたのと、頭がふらふらしていたのとで、特に抵抗なく、ベッドまで押されていった。
 ベッドに投げ出された。ベッドはふかふかで気持ちよかった。
 でもすぐ、倉本さんとバタやんがベッドに上がってきてあたしの服を脱がせはじめた。
 「えー…ちょっと、ちょっと待ってくださいよお…」あたしはコートを脱がされながら言った。
 「いいから、いいから」バタやんが言った。鼻息が荒かった。」
 「タクシーの中で、気持ちよかった?」倉本さんも、鼻息が荒かった。
 「…ていうか…あっ」ジーンズが二人がかりで引き抜かれる。「ちょっと…」
 あたしは今日、こんなことになるなんて全然考えてなかったので、3年前に買ったゴムの伸びたパンツを履いていた。昔はきれいな水色だったけど、今はなんだか色あせている。そんなパンツを履いているのを見られると、なんだか急に恥ずかしくなった。
 「…あの…ちょっと待って」言いながらわたしはTシャツを引っ張ってパンツを隠そうとした。
 すると後ろからバタやんがわたしの手を”万歳”の格好に持ち上げて、倉本さんがTシャツをあっという間に上に脱がした。ブラのホックは外されていたので、あっさり抜き取られた。
 「…えっ…あの…そんな…」
 パンツも倉本さんに脱がされてしまった。
 あたしはあっというまに、靴下だけの素っ裸にされてしまった。
 さすがに二人に見られていると思うと恥ずかしい。
 あたしはベッドの上で胸を両手で隠して、俯せになった。するとお尻が二人の目に触れるので、今度は前を向いて腰をよじったり、横になったりした。そんな風にあたしがベッドの上でのたうち回るのを、倉本さんとバタやんはじっと見下ろしていた
 「エロいねえ…」バタやんが言った。
 「…ほんとエロいだろ、この子。言ったとおりでしょ」倉本さんが言った。
 「…ちょっと、やっぱ、恥ずかしいよ…あっ」
 あたしの左手をバタやんが、右手を倉本さんが掴んだ。あたしは半身を起こされて、おっぱいを剥き出しにする格好になった。そのまま、二人は、それぞれ自分の股間にあたしの手を導いた。ズボンの上から、両手で二人それぞれの固くなったものを触らされた。ほんとうに固くなっている
 「…ほら、どうなってる?」バタやんが聞いた。
 「…どうなってるって…」あたしは困り果てていた。
 「…固いでしょ。どっちが固い?」倉本さんが聞く。
 …どっちだろう?どっちも固くなってる。

 それにしても、二人の男があたしの裸を見て、こんなに興奮してるのか…なんか、本当に馬鹿みたいだけど、そのことを思うとちょっとドキドキした
 先にズボンとパンツを降ろしたのは、バタやんのほうだった。
 「ひえっ」あたしは思わず声を上げた。
 すごい大きさだった。でもそれに驚いたんじゃなくて、ものすごく大きいのに、それが皮を被っていたことだ。こんなのを見るのははじめてだった。
 「こいつの、おもしろいでしょ」倉本さんが言った。見ると、倉本さんもいつのまにか下半身裸になっていた。倉本さんのは、前に見たことがある。形も大きさも、普通だ。
 「しゃぶってよ」バタやんが言った。「聞いてるよ。上手なんでしょ」
 「え…そんな」
 そんなことを教えたのは倉本さんだろうか。ほんとにそうなんだかどうなんだかは判らないので困ってしまった。それにバタやんの大きなそれはなんとなく不潔そうで、いきなり口に入れるのはちょっと気が引ける。あたしが戸惑っていると、バタやんがあたしの右手を取って握らせた。
 「あっ」
 それはすごく突っ張っていて、熱くて、脈打っていた。なんか、今にも出そうな感じだった。と、今度は倉本さんがあたしの腰を掴んで後ろに引いた。
 「えっ…その…ちょっと」
 あたしはあわてて左手で前に手をついた。さらに倉本さんがあたしのお尻を持ち上げる。あたしは右手にバタやんのを握って、4つんばいになって、お尻を突き出している、とんでもなくいやらしい格好をさせられていた。
 「ほら、しゃぶってやんなよ」倉本さんが後ろから言う。「おれが敬子ちゃんのを舐めたげるから」
 突然、倉本さんがあたしの突き出されたお尻に顔を埋めた
 「やっ…!ちょっと…あの…トイレ行ったし…お風呂入ってないし……んんっっ!!」
 最後まで言えなかった。倉本さんの舌の先が、いきなりあたしの中に入ってきた。そのまま、倉本さんは舌を激しく動かした。あたしは腰を逃がそうとしたけど、倉本さんにしっかり押さえられていたので逃げられなかった。あたしは酔っていたせいもあるのか、もの凄く感じていた。舌にクリトリスの先を捉えられると、自分で腰を振って、大きな声を出していた。
 あと、バタやんの固くなったアレを、いつのまにか必死でしごいている自分に気づいた。
 なんでだろう?なんか、自然に手が動いていたらしい。
 バタやんは白目を向いて、本当に気持ちよさそうにしていた。バタやんが、あたしの頭を押さえた。
 「しゃぶってよ」バタやんのアレの先端があたしの口めがけて近づいてくる。先端からは皮からはみ出した亀頭が見えた。その先の穴からは、白い液があふれ出している。不思議だけど、あたしは自分で口を開けていた。バタやんのアレが口に入ってきて、口の中が一杯になった。なんだが自動的に、あたしの舌が動き始めた。
 「ああああっ…スゴイ」バタやんがいきなり声を出した。
 「んんんんっ…!」後ろから倉本さんの指が入ってきた。あたしは思わずバタやんのアレに歯を立てそうになったけど、なんとか噛まずにすんだ。
 「どう?バタやん。コイツ、めちゃくちゃ上手いんだよ。ホント、どこで覚えたんだか…」
 倉本さんがあたしのあそこに指を出し入れしながら言った。すごく気持ちよくなってきて、自分でもすごく濡れているのが判った。指の動きが激しくなればなるほど、あたしは舌を激しく動かしていた。頭を前後に動かして、バタやんのアレを吸い上げた。
 あっというまにバタやんは、あたしの口の中に出した。
 全部は飲めなくて、あたしはむせた。
 
 
 

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