愛無き世界に In a World Without Love
〜中国自動車道中1少女手錠放置死事件〜
第一章「許されざる者」
妄想:西田三郎■2004/10/27 (水) 第一章〜許されざる者 19
「ロード・トゥ・パーディション…三日前」
※この物語は、実話をもとにしたフィクションです。8割2分くらいまでが妄想です。ノノ子たんは妹のミキたん(10歳)や末っ子のトオル君(6歳)にとっても優しいおねえさんでしたので、施設が夏休みに入ってノノ子たんが帰ってきたことで、幼い妹と弟は涙チョチョ切れるほど喜びました。
父のテルオさんも喜びました。
■2001年7月21日
珍しく父・テルオさんがノノ子たんにケータイを買ってくれました。“連絡用”とのことです。
それまでノノ子たんはケータイを持っていませんでした。
(その後の24日までのわずか3日の間に、ノノ子たんのおニューのケータイには、多数のイイ歳をした男たちからの通話記録があった、とのこと)
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■2001年7月22日
14時ごろ、6人のお友達のおうちでホームカラオケ。ノノ子たんは得意の浜崎あゆみの歌を
「きょうがとおおてええもおおおおおたのしくてえええええええ」と熱唱。
ちなみにこの日、ノノ子たん髪をブリーチして茶髪デビュー。ついでに妹のミキたんの髪もブリーチしてあげました。
そして姉妹の髪はお揃いのまっ茶茶に。
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■2001年7月23日
朝イチに「友達の家いってくるわー」とおかんに告げて外出。17時ころ、友人の二人と自宅近くで自転車の二人乗りをしているところを友人が目撃。お帰りは20時30分ごろ。おかんのマナ子さんが「帰りが遅い」と叱ると大げんかに。
ノノ子たん、そのまま家を飛び出す。
21時ころ、ノノ子たんの行方を探していた父・テルオさんが阪急上シンジョー駅でノノ子たんを発見。
ノノ子たん、履いていたスリッパを蹴散らして裸足で遁走。
因みにこの時、ノノ子たんはテレクラで知り合った男に会いにいく途中でした。
その後、ノノ子たんは友達のひとりに、「つかまると怖いんやんかー」と漏らしています。21時20分、テルオさん、マナ子さんがノノ子たんの行方不明を大阪府警東ヨド川署に相談。(一週間で2回目)
<つづく>
■2004/10/28 (木) 第一章〜許されざる者 20
「ロード・トゥ・パーディション…当日」
※この物語は、実話をもとにしたフィクションです。8割4分くらいまでが妄想です。■2001年7月24日
午前2時ごろ、ノノ子たん東ヨド川区内で友達とタムロっていたが、「男の人に会うてくるわー」と言い残して、チャリで大阪府スイタ市南部の橋近くに向かう。そので別のマブ二人(うち一人は前出のひろえたん)と落ち合い、二人の若い男性二人の運転する白いワゴンに乗車。
男のうちの一人の自宅である、大阪市内のマンションへ。
ノノ子たん、この日はオール。24日午前、ノノ子たんを含む女子ちゅうがくせい3人を自宅マンションに招待した素晴らしい倫理観と成熟した遊び心を併せ持つ男性二人組のうちの一人は、信じがたいことにノノ子たんの死後、テレビ局のインタビューに答えています(当然顔出しNGですが)
「いや、ほんま、12歳やなんて思いませんでしたわ。向こうは15歳言うてたし。確かにそれにしては幼いな、とも思いましたけど。とりあえず僕んとこのマンション行って、朝方までジュース飲んでお話しただけですわ」
…だそうです。
彼は何の罪にも問われず、経歴に何の汚点も残さず、健全に社会人として活動し、税金を納めています(想像)。ノノ子たんとお友達、そして二人の好青年、JR吹田駅で明け方に解散。
ノノ子たんは家に戻らず、そのまま徘徊。
16時くらいにスイタ市内でノノ子たんを含むお友達6人集合。JRスイタ駅前のダイエーに繰り出してブラブラ。
と、ノノ子たんのケータイに着信。ノノ子たん、お友達に「男の人と待ち合わせしてるから行って来るわー。ごめんなー」
と言い残して、ひとり近くのファミレスへチャリで向かうが、わずか5分で友達のもとへリターン。
そのときノノ子たんは、ひどく怯えていた、とは友人の弁。
その際、お友達の一人がノノ子たんの携帯の着信記録からノノ子たんと会った男に電話。すると中年と思しきその男は、
「またいつかノノ子たんに会いたいなああああああ」と、不気味な声で言ったとのこと。
(※この男に関しては、犯人逮捕から3年が経過した今も正体不明)<つづく>
■2004/10/29 (金)第一章〜許されざる者 21
「もうどうなってもええねん」※この物語は、実話をもとにしたフィクションです。9割5分くらいまでが妄想です。
■2001年 7月24日 20時半
17時ごろ、いつまで経っても帰ってこないノノ子たんに痺れを切らした母・マナ子さんが大阪府警東ヨドガワ署へ、正式に捜索願い(一週間で3度目)。
20時半、JRスイタ駅付近のスーパーで仲良し6人組とタムロっていたノノ子たんの電話に着信アリ。
電話に出るノノ子たん。
「あーそー。じぇいあーるスイタ駅の前?ほな、今からそっちいくわー」
ノノ子たん、電話を切るとそのまま自転車に跨ります。
さすがにこれには周りにいた仲良しさんたちも唖然。
「ちょっと、ノノちゃん。どこ行くん?」と聞いたのは一番の親友だったひろえたんです。
「えー、男の人と会ってくるわー。ちょっと遅なるかもしれへーん。ごめんなー」
「ノノちゃん、アンタ今さっき知らん人に一人で会うて怖い思いしてきたとことちゃうの?」
「えーでも約束してもたしぃー…」
「あかん、ノノちゃん、一人で行ったら危ないよ。相手、知らん人なんやろ?ぜったいあかん」
そう言ってノノ子たんを止めようとするひろえたんでしたが、ノノ子たんは、彼女の死後、マスコミに発表されることになるあの写真のように、笑いを堪えたような、何かを言いたそうな顔をして、こんなことをいいました。
「うち、もうどないなってもええねん。…ごめんなー」
そう言ってノノ子たんは自転車をこいで、ひろえたんをはじめとするお友達の前から、JRスイタ駅の方向に去っていきました。そして、そのまま帰ってきませんでした。さて、この時、ノノ子たんはオレンジ色のTシャツに花柄の短パン姿。
銀色のビニール袋に着替えである紺色のTシャツと、お気に入りの赤い財布(二千円ほど在中)とケータイを入れていました。この約2時間後、ノノ子たんはトラックに轢かれるわけですが、発見されたときは紺色のTシャツを着ていました。 つまり、その2時間の間に、どこかで着替えたことになります。
また、ノノ子たんが持っていた赤い財布は、3年を経過した今も、発見されていません。<つづく>
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