拝啓、石原都知事殿
〜赤坂少女監禁事件〜

妄想:西田三郎

■2004/09/13 (月) 特集「赤坂少女監禁事件」 第11回 『回答その2』

【回答その2】
ヨシサト君の顧客リストの中に、“大物”の名があった。

■現行法では、罰されるべきは“買った側”である。
 先にも挙げましたように、現行法では13歳以下の少女と関係を持つことは、たとえそれが合意の元にあったとしても、“強制猥褻”として罰されることになります。ヨシサト君が所有していた顧客リストが警察に押収されているとするのであれば、これら顧客達は法による処分の対象となりますし、一斉検挙とまではいかなくとも、少なくとも事情聴取ぐらいはされていないとオカシイのですね。

 まあ、はっきり言いましてこの事件に関して言えば、真相が完全に解明されることによって、誰かがハッピーになるかと言えば決してそうではない。
 推定約2000人とされるロリコン紳士たち自身はもちろんのこと、彼らが大物であればあるほど、その社会的責任が重ければ重いほど、辛酸を舐める人々の数は多くなる。
 被害者である女子児童にしてみてもそれは同じこと。
 顧客の追求が始まれば、この件で被害に遭った女子児童たちはいわんやおや、『プチ・エンジェル』でお小遣いを稼いでいた数多の少女たちに対しても、警察は事実確認をせねばならない。そうした女子児童たち、その両親、彼女らの通う学校に至るまで、クソまみれになることは陽を見るより明らかです。

 しかし、だからと言って問題を放置していいのか?
 ヨシサト君が死んで、得をしたのは一体誰か?

■リストにあった“大物”とは一体何者なのでしょう?
 小学生とデートをしてコチンを固くすることに大枚をはたくような輩が、企業社会で、法廷で、そして政界で、何のおとがめもなく涼しい顔をしている。
 もし、「政府関係者」の中に国会議員が居たら?
 連中は我々の血税で賄われている給与で、少女たちを買ったのです。
 こんな不条理が許されてなるものでしょうか?

 …とまあ、今回は誰でも考えそうなことを書いてみました。
 大体、この説には穴があることは自分でも判っています。
 何故なら都内で、都知事が手を出せないような“大物”など都知事以外にあり得ないからです。

<【回答その3】につづく>






■2004/09/14 (火) 特集「赤坂少女監禁事件」 第12回 『回答その3』

【回答その3】

石原都知事が構想するあらたな公営事業の展望。
 1999年12月20日、石原都知事は首都機能移転計画へのアンチテーゼとして、政治・行政・経済の中心地である永田町・霞が関・丸の内が東京都内のごく狭い範囲に集中していることの長所を説明、その際に、

「ましてその周りに赤坂とか新橋とか高級娼婦(しょうふ)がいるところがある。」

と発言しました。

 当然、フェミニストの皆さんから総スカンを食らいましたが、今回それはどうでもいいです。
 しかしつまるところ、永田町・霞が関・丸の内あたりにお勤めの政界・金融界の大御所さん達は皆、それらの高級娼婦のオネーサン方にいつも一発抜いてもらっているからこそ、常にスッキリ明晰な判断を行うことができるわけで、そのことが日本の繁栄に繋がっているのですね。

 抜かれてスッキリしてない奴等が、違法な政治献金をしたり、秘書給与をごまかしたり、国民年金を払い忘れたり、「女は堕ろせば堕ろすほど感度が上がる」などという頭のすこぶる悪い中学生レベルの妄言を口にしたりするのです。

 売春はこのような形で、都の、そして我が国を動かしている皆さんに明日への活力を与え、それが国益を産んでいるといっても過言ではありません。(いや、ちょっと過言かも…)。

 また、都知事は北朝鮮に流れるとされるいわゆる「パチンコ利権」の暗黒金脈を絶つため、「公営カジノ」の設立を提唱されて止まないお方。ワケのわからんとこに金が流れて、結果的にそれが日本の国益を損ねるのであれば、いっそのことギャンブルを公営化してしまえばいいんじゃないの、というのは大変賢明なプランであると思います。

 しかし、そんなのよりも、もっと公営化することにより税収を得ることのできる産業があるのですね。
ヤクザの世界では「コメオの汁で飯を食う」と言われる売春産業ですが、この違法なサービス産業へ、一体どれだけのメーザンカネが流れていることでしょうか?
こんなモッタイナイ話はない訳ですね。

売春公営化で皆スッキリ

 売春なんてーものは、つまり社会にとって必要悪
ギャンブルでスッテンテンになり身を滅ぼす人間が後を絶たないにも関わらず、競馬や競輪・競艇がお天道様の下&お上のお膝元で公然と行われているのも、アル中になる人間が後を絶たないというのにアルコール類に税金が掛けられているのも、人間の根元的欲求に基づく産業には、巨万のゼゼコがそこに流れ込んでくることを見込んだ上でお上が取り仕切っているからに他なりません。

 「飲む、賭つ、買う」はその中毒性をして、国家財政を支え続けるのです。
 日本はこの呆れるほど続く不景気な経済状況下においても“買う”ことによる税収を実現しようとしない。

 オランダなんぞはそれらに加えて“吸う”ことまで政府の財源としており、それで成功を収めているわけですね。

 著書でもヴェトナムでの売春体験をロマンチックに回想し、フェミニズムに対しては過剰なまでの嫌悪感を示して憚らない石原慎太郎都知事が、「売春産業の公営化」を現実問題として視野に入れていないはずがありません。

 ここで、先にも挙げた都知事のお言葉を再掲いたしましょう。

「ましてその周りに赤坂とか新橋とか高級娼婦(しょうふ)がいるところがある。」

ここに赤坂の名前が挙がっているのは偶然の一致でしょうか、それともワタシのパラノイアが生む妄想でしょうか?

 もし都知事が「公営売春宿」を実際に設立されるおつもりなのであれば、それは上に挙げたような理由から永田町・霞が関・丸の内の周辺にあたります「赤坂とか新橋」に設置されることでしょう。

 そうした場所に売春宿を立てますと当然お得意先となるのは日本の政治・行政・経済を担う「勝ち組みエリート」の皆さん。それらの方々がヨシサト君の運営していた「少女売春組織=プチ・エンジェル」の約2000名にものぼるお客様と、カブッてくる可能性は著しく高いのですね。

<最終回につづく>

 
 

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