拝啓、石原都知事殿
〜赤坂少女監禁事件〜

妄想:西田三郎


■2004/09/11 (土) 特集「赤坂少女監禁事件」 第9回 『真面目な話、ブギーマン伝説では事件は防止できない』

 わたしのアンテナがキャッチした毒電波をここで披露する前にひとこと・・・

 これはわたくし自身の個人的な意見ですが、かような売春行為(まっさか被害女児4名もほんとうにお掃除だけでお金が貰えると信じるほど、無垢だったわけでありますまい)に関しては、買う側はもちろん、売る側の罪をも問うことが重要だと思うのですね。いまのところ日本の法律では13歳以下の女子とわいせつ行為(※1)に及んだ場合、そこに合意があろうとも、それは強制猥褻として買う側だけが罰せられることになっています。
 まー確かに、この事件の被害者である児童たちは大変怖い思いをしたことで、それがたとえカラスの行水くらいのものでもあろうとも、援助交際の罰を受けたのだ…と考え溜飲を下げる良識人も多いことでしょう。
 そうした良識人の皆さんに、大変失礼ながら、心からこう申し上げたいと思います。

ホ!

 法治国家に暮らす国民は法を犯した際、あくまで法によって裁かれ、罰を受けるべきなのであり、こうした件において彼女らが“犯罪によって”懲らしめられたことで良しとするのは大間違いです。はっきり言いましてそれは現実と“必殺シリーズ”や“エクスタミネーター”やら一連のチャールズ・ブロンソン映画="DEATH WISH"シリーズの区別がついていないことの証です。

 ようするに“売る側”を罰することのできる法律が存在しない限り、そしてそれが今まさに春を売らんとする女子達への抑止力となならい限り、こうした悲劇(喜劇といってもいいが)は繰り返されることでしょう。

 今後も渋谷に集う女子児童たちに、“いい子にしてないとヨシサトが君らをポリタンクに繋ぎにくるよ〜”みたいなブギーマン・テイルでこの手の事件の発生が防止できるほど、世の中は甘くないのです。

らく脇道にそれてしまいましたが、以下次号!!
※「てめーホントは結論なんかねーんだろ!いいかげんにしろこの反日売国野郎!!」とか、お便り待ってるよ!!

(※1:「わいせつ」とは、いたずらに性欲を興奮または刺激させ、かつ普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道徳義観念に反するもの[最高裁判決 1951年5月10日]…なんかいやらしいですね)


■2004/09/12 (日) 特集「赤坂少女監禁事件」 第10回 『3つの回答、その1』

 石原都知事がこの問題に対して真剣に取り組まなかった(ように見える)のは何故か?
 以下が、ワタシの狂った頭がその問いに対して捻り出した3つの回答です。

【回答その1】石原都知事はこの件に関してあまり関心がない。

■もともと大した事件ではない。

 とにかくこの事件は(見かけ上、被害者は女子児童、容疑者は自殺と異様な事件に思えるけれども)渋谷に蔓延するシロート売春が引き起こした事件のひとつである、と。それを特別視して大きくとりわけ積極的に取り扱うのは、都内に頻発する様々な問題に対処せねばならない都知事という立場上、公平を欠くことになる、と。

■過剰な摘発はブラックマーケットを産む。
 そういえば90年代中半、「ブルセラ」なんて言葉も流行りましたよね。今ではだいたひかるのネタくらいにしかなりませんが、その当時の権威でした藤井良樹さん(今、何をしてらっしゃるのでしょうか?)も、援交を過度に法規制することによって起きる、「援交のブラックマーケット化」を懸念されていたように記憶しています。ただでさえ組織犯罪が治安を都の治安を揺るがしている中、さらなる闇社会の稼ぎ口を増やすようなことは、得策ではない、と。

 …非常に常識的かつ賢明なご判断だと思われます。
 ヨシサト容疑者が運営していた「たったひとつの」少女売春組織など、都が抱える様々な問題の中ではハナクソのようなもの。とくに都知事がサイデンから問題にされている、“不良外国人による都内の犯罪の増加”に比べれば。

 ヨシサト容疑者はまるっと日本国籍を持つ日本国民でしたし、彼の運営する少女売春組織にも、「外国人犯罪組織」の影はなかったのでしょう。なぜそういえるのかと言いますと、もしこの事件の背後に「外国人犯罪」があるなら、都知事がそれを追求しない筈はないからです

 それに外国人に対する危機感を煽るような発言がウケるのは不景気な世の中の常

 こうしたチンケな犯罪を追求するより、「外国人」の危険性を過剰なまでに喧伝するほうが、漠然とした不満感と不安感を抱える大部分の都民の支持を得やすい=(゚Д゚)ウマー 、というワケです。

<つづく>

 
 

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