六月の蛇

〜ヌメってる女〜


2003年 日

監督:塚本晋也


ルックスもパッとせず、スタイルもそんなにいいわけではなく、性格も地味。それでもなおかつ周囲の男性のエロ・レーダーに引っ掻かざるを得ないという女性は存在するもので、皆様の周囲にもそうした女性のひとりや二人、当てはまるヒトが居るのではないでしょうか。別に露出の多い服や、胸や尻を強調するような服を着ている訳でもなく、かといって、それとはなしに己の乳首の先でこっちの肩口などをまさぐるような、無意識を装ってはいるがあからさまに意識的なフェミニン攻撃を仕掛けてくる訳ではない。しかし、その女性と顔を合わせると、もしくは通りかかった際にその体臭を嗅ぐと、自動的にその女性とのファックを思い描かざるを得ない。あたかも、ファックのために、否、他人のファック妄想の餌食になるためだけに生まれてきたような女。だいたいそういうヒトの共通特徴として、目や鼻や口が小さく、小さくまとまった顔をしている(なかなか覚えにくい顔をしていることがポイントです)、して、ショートカットで、案外背が高いけども肉感的ではなく、どちらかと言えば陸上の短距離選手のような体型。服装は一見地味ですが、よく見ると案外金が掛かっていることが必要。して、これが一番重要な要素なんですが、肌がヌメっている。ここで間違ってはいけないのが、顔がテカっているのではなく、ヌメっているところです。そこが見分けられるか否かに、各人の“精神童貞度”が掛かっていると言えるでしょう。そうした意味でこの映画のヒロイン、黒沢あすかさんは100点満点でしたね。ツカモト監督一流の安物アングラ演出が少々ウザッタイとこがありますが、上映時間も77分と短く、しかも黒沢あすかさんが派手に脱ぎますのでそれはそれでよしとしましょう。

 
 

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