プロフェシー

〜電波が人に作らせた映画〜

2002 米 

監督:「隣人は静かに笑う」と同じヒト(忘れた)



うちの知り合いに延々と自分が見た夢の話をする女性がおりまして、ハッキリ言ってそんなことは本日の東京株式市場の動きくらいに興味の無いわたし(恐らく皆そうでしょうが)にとってはホントーに拷問のようなわけですね。夢の中にユニコーンが出てこようが故チャウシェスク大統領が出てこようが、本当に本当に、本当に知ったこっちゃないわけです。明らかにこちらが興味を持っていない話を延々とする人というのは本当に一度殺さないと判らないものなのでしょうか?
で、この「プロフェシー」という映画、どうもアメリカでは有名な都市伝説のひとつを映画化したらしく、蛾と人間の相の子、「モスマン」(目撃者の証言によるとどうもショッカーの怪人のような見てくれです)のお話。米国ではこのモスマンが目撃された地域には何か災害が訪れるという噂がまことしやかに語られているようで、リュウグウノツカイみたいなもんでしょうか。で、このモスマンなんですが、人間にポケモン光線を浴びせて目を腫れさせたり、間違いファックスを電話にしてきたり(受話器を上げるとイーーーーッ!!となるアレ)、やたらイタ電を掛けてきたり、恐怖新聞みたいに明日起こる大惨事を予報したり、あるときは車の中でいちゃついていたカップルがモスマン目撃をきっかけに結婚を決意してしまい、結果として縁結びの神様になったりと、なにがやりたいのかさっぱり判らないのですね。盛り上がりもオチも、意味もない、そしてこれといって見るべきシーンもないけど、リチャード・ギアなんか真剣にやってますし、何か監督各位関係者全員が電波に操られて不眠不休で制作したような、言うなれば「フィールド・オブ・ドリーム」でコスナーが家の裏に作った野球場みたいな映画なんですね。本当に前述したウザい女に聞かされる夢の話に近いのですが、ワタシは大いに気に入りましたね。


 
 

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