マトリックス・リローデッド

〜ネット工作員に関する考察〜

2002 米 

監督: ウォシャウスキー兄弟


長年インターネットをやっておりますと、掲示板などでとんでもない人に出会うこともしばしばです。基本的に掲示板などへの書き込みなどは義務でも仕事でもなんでもなく、「趣味」の範疇にも入らない「暇つぶし」くらいの位置づけである、というのが世間一般のまっとうな労働者・納税者の感覚だと思うのですが、そうでは無い方もいらっしゃるようです。というか、そういう方が大部分を占めているのではないか、というのが正直な感想ですね。具体的にそういう人たちがどういう人なのかと言いますと、該当するネット掲示板などの各スレッドを一日中くまなく監視している。たまに、手が空いたときにスレッドをチェックする、というのではないのですね。まさに、原子力発電所のパネルルームの職員の如く、さらに言うならドモホルンリンクルの品質管理職員の如く、スレッドの成長や、己の意に反する意見が投稿されていないかを監視している。しかもそれだけではなく、自分と意見が合わない投稿者の他の掲示板における動向まで厳しくチェックしている。して、「○○○はサヨク」とか「○○○と×××は同一人物の自作自演」とか「○○○は朝鮮総連の工作員」とか、とんでもないパラノイアな投稿を行っては、それにどんなレスがつくのかワクワクしながら、一日中「リロード!リロード!」と7000回くらいリロードを繰り返しているわけですね。誰からも金をもらっているわけでもなく、誰からも評価されるでなし、誰からも強制されているわけでもないのに、この執念とエナジー!何が彼らを突き動かしているのかと言えば、やはり彼らなりの道義心と「世界を変えたい」という根元的な問題意識なのでしょうか?と余計なことを考えてしまう「リローデッド」でしたが、モニカ・ベルリッチのもはやどうやって脱ぐのかさえもわからないぴったりしたドレスは良かったですね。

 

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