コックリさん


〜人を呪わば穴三つ。うしろのほうはキツい〜

2004 韓 

監督:アン・ビョンギ


 とりあえず、この映画の監督が女子高生好きなのが痛いほどわかる。
 本来のテーマであるところの恐怖はそっちのけで撮影中、リアル女子高生女優さんたちに囲まれてニヤける監督さんの姿が目に浮かぶ、そう考えて見ると別の意味でとても恐い映画です。ストーリーは理不尽ないじめを受けている負け組三人女子が、日本の「コックリさん」みたいな素人降霊をした結果、平和なド田舎が血で染まる、そんな感じです。「ボイス」のときも思ったのですが、どうも韓流ホラーは“なぜ人が祟られるのか”という理由を明確にしないと収まらないらしい。映画後半あたりで、一見いい人ばかりの田舎町がひた隠しにしてきたイーブルな過去が明らかになって……てな感じの横溝チックな種明かしがあり、なるほどそりゃあ幽霊も化けて出るわな、と納得しちゃうところで恐怖は半減しちまうのです。
 まあ、けっこう血糊も多いのでお好きな方は多いでしょうが、呪い版「がんばっていきまっしょい」として女子校ムードに浸るにはうってつけの映画であると言えましょう。
 
 

TOP