ブラッド・ワーク

〜老人のファックに関して考える〜

2003 米 

監督:クリント・イーストウッド



クリント・イーストウッド翁が心臓移植を受けた退職警官を演じ、72歳の老体に鞭打って犯人を走って追いかけたり、銃を撃ったりする映画なわけですが、他の奴が監督してたら老人虐待以外の何物でもないすごい作品でしたね。それを本人が監督しているんだから、日本の老人もまた「長崎ぶらぶら節」とかを観てマッタリこぶ茶をすすっている場合ではない訳です。それにしても何が感心かといいますと、ヒロインであるラテン系の姐ちゃん(ジェニファー・ロペス系のけっこうエロい人)とファックを決め込んでしまうところですね。、まさかやらないだろうと思って安心して観ていると、しっかりヤッてしまうところがまたイーストウッドの老人力。さすがに直接的なファック描写はなく、いい感じになったところでフェードアウト、シーンが変わるっと女がイーストウッドの上で胸毛をまさぐっているという例のアレなんですが、もう、「コクーン」の老人もビックリですね。出来ればイーストウッド翁が若いラテン肉をねちっこく、いじましく食すフェードアウト後のシーンもじっくり観てみたかった気もしますが(「ほうら、こいつは移植してない俺の44マグナムで世界一強力なチンコなんだ」とかいうピロートークなども交えて)。犯人は今流行のサイコキラー風なんですが、それを(FBIのプロファイラーという役柄なのに)「キチガイ」の一言で片づけしまうところなんかも、まるで「ダーティー・ハリー」の“さそり”と同じ扱いだったりする訳で、改めてイーストウッド翁の時代に迎合しないその姿勢には、本当に感心ですね。


 
 

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