アダプテーション
〜妄想はラスト・フロンティアである〜
2003 米
監督:スパイク・ジョーンズ
あなたは身近にいる職場の女性をネタにぶっこ抜いたことはありますか。ありますよね。いや、きっとあるはずです。ないとは言わせません。
タレントの小野真弓さんを売り出した事務所の戦略は「制服を征服!」だったといいます。つーのも小野真弓さんといえばアコムというサラ金会社のCMにおける事務服姿で有名ですが、とにかく企業における一般職女子の鑑のようなあざといパブリック・イメージが売りです。まあ、企業の人事採用担当者というものは言わずもがな普通のオッサンですので、女子採用に関しては、資格よりも学歴よりも語学力よりも、小野真弓のように、明るく、素直で、頼んだら結構楽にヤらせてくれそうなイメージこそがポイントなわけですね。会社に勤めるオッサンというものは仕事中の9割5分以上の時間を社内の女子のケツやチチを眺め、その事務服の奥に潜むフロンティアへ分け入る妄想にふけることで過ごし、残りの5分以下で仕事をしています。ですので、事務服で売り出し、その後三角ビキニのグラビアで奇襲攻撃を掛けた小野真弓さんの事務所は大成功を収めたのですね。オッサン方は夏の社員旅行で海などに繰り出した際、いつもの事務服姿しか見たことのない会社女子のビキニ姿などを拝んで、外していた眼鏡を思わずかけ直した時のような感動を、小野真弓さんのグラビアで味わったことでしょう。
そんなこんなで会社勤めをされている女子の皆さん、あなた方は毎晩、同僚のオッサンたちの頭の中で恥知らずな下着を履かされ、恥ずかしい体位をとらされ、卑猥な台詞を吐かされながら、その肉体を玩弄されているのです。
とにかくわたしはそうしていますので、このことを覚えて置いて下さい。そして忘れないでください。何かとセクハラが問題になるご時世ですが、男達の頭の中だけは、ウィリアム・ギブスンの「ニューロマンサー」におけるサイバースペースのような、ラスト・フロンティアであることを。
ところで「アダプテーション」ですが、原作者のメリル・ストリープでぶっこ抜けるニコラス・ケイジは大した野郎ですね。多分、ケイジは原作者が田辺聖子でもぶっこ抜くでしょう。
しかし同じ脚本&監督の「マルコビッチの穴」はナゼあんなに面白かったんでしょうね!
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